CROSS B PLUS

「移住 AIでマッチング」 女川のNPOに最優秀賞 仙台市コンテスト

2022年3月15日

最優秀賞を受賞したアスヘノキボウの小松代表理事(左から3人目)

人工知能(AI)を活用した新ビジネスのアイデアを競う仙台市主催のコンテスト「仙台X-TECH(クロステック)イノベーションアワード」が2月25日、青葉区の複合施設クロスBプラスであり、最優秀賞に宮城県女川町のNPO法人アスヘノキボウが選ばれました。

同法人は地方に移住する若者が地域や転職先になじめず、都市部に戻ってしまう課題をAI技術を駆使して解決する事業を提案。移住希望者と地域、企業などの情報を集めてデータ化し、マッチングするシステムの構築を目指すものです。

小松洋介代表理事は「せっかく移住したのに離れた人たちを見て、何とかミスマッチを解消したいと考えました。全国共通の課題と捉え、今後2、3年で軌道に乗せたい」と話しましだ。

コンテストには県内の9法人が参加。優秀賞は、訪問看護ステーションの地域ネットワーク構築にAIを活用する事業を紹介した医療法人社団やまと(登米市)など3法人に決まりました。

審査委員長の青木孝文東北大副学長は「先が見えない時代だからこそ、地域課題の解決に挑む新たな事業が求められている。(参加企業は)AIを使ったビジネスの可能性を示してくれた」と評価しました。

コンテストはAI技術を事業創出に生かす仙台市のプロジェクトの一環で、初めて開催されました。市は新年度、最優秀賞と優秀賞に選ばれた事業者の伴走支援、市内で実施する実証実験の経費助成を予定しています。